野生チンパンジーの「文化」:新しい行動の発生と伝播・消失
いま、チンパンジーの「文化」についての研究をしています。野生チンパンジーの集団の中で「新しい行動」が生じて、「新しい文化」として定着する、または一時的に「流行」するという現象を調べています。最近、そんな研究の成果がひとつ出版されたので、ご紹介します。
↓
西田利貞、松阪崇久、ウィリアム・C・マックグルー 2009. Emergence, propagation or disappearance of novel behavioral patterns in the habituated chimpanzees of Mahale: a review. Primates 50:23-36.
タンザニアのマハレ山塊国立公園での野生チンパンジーの調査は40年以上続いていますが、この論文には比較的最近になってから観察されるようになった行動がまとめられています。全部で30以上の行動パターンが挙がっていて、初の報告となる行動もいくつか含まれています。
「アカンボウを口にくわえて運ぶ」
「鼻に細い棒を入れてクシャミをする」
「水面に映った自分の姿を見ながら頭を動かす(水面を鏡として使う)」
「自分の乳首をいじくる」
「腹叩き」
といった珍しい行動・おもしろい行動についても書かれています。
結論としては、チンパンジーは行動に柔軟性があり、個々のチンパンジーが「新しい行動」を始めることがあるのですが、その一部が集団の他のチンパンジーに伝わり、集団全体の「文化」として定着するようだということです。
「新しい行動」が群れに広まる過程についてはこちらにまとめたことがあります。ここで報告したのは、水を飲むための道具使用行動が子供たちの間にだけ広まったというおもしろい例です。
↓
松阪崇久、西江仁徳、島田将喜、沓掛展之、座馬耕一郎、中村美知夫、西田利貞2006. Tool-use for drinking water by immature chimpanzees of Mahale: prevalence of an unessential behavior. Primates 47:113-122.
チンパンジーの「文化」についての研究プロジェクト
↓
野生チンパンジーにおける文化的行動の発達と新奇行動の流行現象
野生チンパンジーの文化的行動も網羅的に収録したチンパンジーの映像辞典が出版されました(2010年10月)
↓
チンパンジーの映像辞典
まつさか
↓
西田利貞、松阪崇久、ウィリアム・C・マックグルー 2009. Emergence, propagation or disappearance of novel behavioral patterns in the habituated chimpanzees of Mahale: a review. Primates 50:23-36.
タンザニアのマハレ山塊国立公園での野生チンパンジーの調査は40年以上続いていますが、この論文には比較的最近になってから観察されるようになった行動がまとめられています。全部で30以上の行動パターンが挙がっていて、初の報告となる行動もいくつか含まれています。
「アカンボウを口にくわえて運ぶ」
「鼻に細い棒を入れてクシャミをする」
「水面に映った自分の姿を見ながら頭を動かす(水面を鏡として使う)」
「自分の乳首をいじくる」
「腹叩き」
といった珍しい行動・おもしろい行動についても書かれています。
結論としては、チンパンジーは行動に柔軟性があり、個々のチンパンジーが「新しい行動」を始めることがあるのですが、その一部が集団の他のチンパンジーに伝わり、集団全体の「文化」として定着するようだということです。
「新しい行動」が群れに広まる過程についてはこちらにまとめたことがあります。ここで報告したのは、水を飲むための道具使用行動が子供たちの間にだけ広まったというおもしろい例です。
↓
松阪崇久、西江仁徳、島田将喜、沓掛展之、座馬耕一郎、中村美知夫、西田利貞2006. Tool-use for drinking water by immature chimpanzees of Mahale: prevalence of an unessential behavior. Primates 47:113-122.
チンパンジーの「文化」についての研究プロジェクト
↓
野生チンパンジーにおける文化的行動の発達と新奇行動の流行現象
野生チンパンジーの文化的行動も網羅的に収録したチンパンジーの映像辞典が出版されました(2010年10月)
↓
チンパンジーの映像辞典
まつさか
"野生チンパンジーの「文化」:新しい行動の発生と伝播・消失" へのコメントを書く